2022年2月11日にTensorFlowデベロッパー認定資格に合格しました。以下では試験の概要、使用した教材、自分が行った学習方法、当日の試験の流れについて紹介していきます。
TensorFlowデベロッパー認定資格とは
TensorFlowデベロッパー認定資格とは、TensorFlowフレームワークを使用して機械学習モデルをコーディングする試験です。この試験では、実装した機械学習モデルを提出し、モデルの精度によって評価が行われます。試験は試験専用のPluginをインストールしてPycharm上で受験します。環境構築や問題のダウンロードはPluginが行ってくれます。以下では、試験の概要を紹介しています。詳細については公式ページを確認してください。
使用した教材
テキスト
- PythonとKerasによるディープラーニング
- おすすめ度:10/10
この本では、前処理の流れやモデルの構築方法、モデルの精度を向上させるテクニック、過学習対策などがわかりやすく解説されています。また、数式を使用せずコードを用いてアルゴリズムの解説を行っているため機械学習について学びたいと思っている方にお勧めです。
この本は800ページ近くから構成されており機械学習について広範囲にわたって学ぶことができます。しかし、受験してみて感じたことですがこの本をすべて読む必要はありません。試験では10章~16章の内容が求められていました。
サイト
- DeepLearning.AI テンソルフロー開発者 プロフェッショナル認定
- おすすめ度:10/10
TensorFlow公式サイトが推奨しているCourseraのオンライン講座を利用しました。無料で受講することができます(7日間の無料トライアルではない)。また、無料で受講しても動画の視聴や学習用教材を制限なく利用することができます。しかし、各コースごとに用意されている演習問題の解答が分からないようになっています。演習問題の解答については、「TensorFlow in practice github」と検索すると受講者の解答がGithub上で公開されているので参考にすることができます。
学習方法
受験まで3か月間学習を行いました。以下では、受験までの学習方法を紹介します。
- 1か月目
・TensorFlowデベロッパー認定資格について調査を行う。
・Pycharmの使用方法について調査する。
・試験用の教材を調査する。
・「scikit-learn、Keras、TensorFlowによる実践機械学習 第2版」を一通り読む(実装も行う)。 - 2か月目
・「PythonとKerasによるディープラーニング」を一通り読む(実装も行う)。
・わからないところをリスト化しまとめる。
・わからないところを調査する。 - 3か月目
・「DeepLearning.AI テンソルフロー開発者 プロフェッショナル認定証」を受講する。
・「DeepLearning.AI テンソルフロー開発者 プロフェッショナル認定証」の演習問題を解く。
・画像処理、自然言語処理、時系列処理それぞれの処理の流れをまとめる。
・タスクごとにloss関数をまとめる。
・過学習対策、精度向上テクニックをまとめる。
当日の試験の流れ
試験準備
- 公式ページの「仕組み」のステップを確認し、受験の申込(本人確認、支払い)を行う。
- メールにて受験案内が送られてくるので一通り確認する。そこに、受験までの流れや試験で使用するPluginのインストール方法、注意事項などが記載されている。
- Google Colabを準備しておく。試験中、様々なアプローチでモデルを構築し、モデルの精度を確認するため。また、GPU環境下でモデルの学習を行うため。
※試験はCPUでも十分
試験過程
- 問題の指示に従ってモデルを構築し、学習を行う。
- モデルの学習が終わるとh5形式のファイルにモデルが保存されるので、「Submit and Test model」をクリックしてモデルを提出する。
- 提出するとすぐに点数が表示される(5点満点で評価)。
- 試験時間内であれば提出に制限がないので、評価点が満点になるまでモデルを改善し、提出を繰り返す。
- 全ての問題に対して評価点が満点になったことを確認し、「End Exam」をクリックして試験を終了した。
おわりに
この試験を通して、機械学習について様々なことを学ぶことができました。試験時間は5時間ですがモデルを実装し、改善していくことが楽しくあっという間でした。今後は、さらに機械学習についての知識・技術を習得し、応用していきたいと思います。この記事が皆さんの受験の後押しになれば幸いです。
K.Y